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【女王陛下の異世界戦略(ストラテジー)】ラノベレビュー2019#1

【女王陛下の異世界戦略(ストラテジー)】

著者 第616特別情報大隊

イラスト 巌本 英利

レーベル レジェンドノベルス

発売 2018年11月1日

あらすじ

 とあるリアルタイム・ストラテジーゲームで、悪の属性である陣営「アラクネア」を好んで使用していた主人公の女子大生。
 ある日、自分がゲームの中にそっくりな異世界にいることに気付く。
 しかも身体は14歳程度に若返っていた。
 加えて、ゲームとはやや異なる部分があるものの、ゲームのプレイ内容と同じようにアラクネアを率いる立場にいた。
 配下の蟲――スワームたちは主人公を女王と称え、しきりに「我らに勝利を」と冀求する。
 戸惑いながらも主人公は、生きていくためにスワームたちを育て、近隣の村に住まうエルフたちと友好的な関係を築く。
 しかし、森に出入りする奴隷商人にスワームを殺されたことと、エルフの村が人間の騎士団に焼き討ちにあったことで、主人公は近隣の町の蹂躙虐殺を経て騎士団を派遣してきた隣国に攻め入ることを決める。
 全ては報復のためだ。
 いや――これは異世界の国々を蹂躙する口実だ。
 少女は女王として立ち、残虐な戦争を開始する。
 その手腕はまさに手練れのそれだった。
それこそ現実世界でゲームをプレイしていたような苛烈ささえあった――。
本書ではプロローグ、現状確認、プランB、報復に向けて、自然な流血、エルフ村の惨劇、マルーク王国、リーンの戦い、肉団子、アーリル川の戦い、王国の終焉、燻る炎、変異の、
計十三章を収録。
見目麗しい女王による、熾烈かつ鮮烈な殲滅戦をご堪能あれ。

 

bookwalker:女王陛下の異世界戦略

 

【本文】

 

どれも傑作外れなしでおなじみレジェンドノベルスさん、やっぱりクオリティが素晴らしいです。

 

文章はもちろん、展開やキャラの魅力、世界観、熱量、また作品のオリジナリティや尖りに至るまで本当に丁寧に作られているのがよくわかる一冊になってます。

 

女王の美しさ、内面の葛藤、困惑もさることながら、私が注目したいのはスワームたちの絶対的な忠誠心。

 

私が思うに、絶対的な人間関係は読者に大きな安心感を与えます。

 

裏切り、打算のない関係性。こちら側から相手の思考の底が見えているといいますか。

 

こういった関係性はとてつもなく綺麗で、まさにフィクションといった様相ではありますが、だからこそ見とれてしまうところがあります。

 

それに加えて、一般的なストラテジーの面白さ、また物量で相手を蹂躙する爽快感も上質ですから、もう面白くないわけがないです。

 

何か面白いラノベはないかとお探しのみなさん。ここにありますよ。

 

それでは今回はこの辺で。次回もよろしくお願いします。

 

bookwalker:女王陛下の異世界戦略(ストラテジー)

 

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